「琉球大学でも、天文学の授業を!」-連携協定を結ぶ-

国立天文台と琉球大学では、今年度より相互に協力連携して、琉球大学での授業や実習、研究などを共同で行うことになり、4月28日に琉球大学で協定書に調印が行われました。

調印式は、那須教務課長の司会で始まり、琉球大学の平副学長より経過説明があった後、岩政琉球大学長、観山台長が協定書に調印し披露されました。岩政学長は「国立天文台で得られた最新の天文学的成果を、学生たちに学んで欲しい」と期待を述べられ、観山台長は「協定調印をステップに、琉大でも天文学専攻コースの開設などに取り組んでほしい」と希望しました。琉球大学からは、新里副学長、松本理学部教授が、国立天文台からは水沢VLBI観測所の小林所長と宮地が同席しました。

国立天文台では、2002年に石垣島にVERA(ベラ)計画のための口径20mの電波望遠鏡を備えるVERA石垣島観測局を完成し、2006年には石垣市と共同で太陽系天体の観測と天文学の広報普及を目的にした口径105cmの光学赤外線望遠鏡(愛称:むりかぶし)を備える石垣島天文台を建設しました。これを契機として、2006年から琉球大学との間で、「沖縄の星空を沖縄の大学で学び研究しよう」という構想のもとに連携して、国立天文台施設を活用し、大学の教育や研究に役立てようと話し合ってきましたが、今回ようやく実現したものです。

今年は、8月に国立天文台から講師を派遣して授業を行うとともに、VERA石垣島局の20m電波望遠鏡や、石垣島天文台の口径105cm光学赤外線望遠鏡の施設などを活用した実習を行います。

今後は、協定書にも盛り込められている天文学分野の共同研究、沖縄県域での公開講座・出前講座、琉大生のインターンシップなど、両者の協力・連携による、教育・研究・社会貢献事業を実施することになります。

「国立天文台ニュ-ス No.191より転載」<水沢VLBI観測所 宮地 竹史>

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