「第29回天文学に関する技術シンポジウム」報告

第29回天文学に関する技術シンポジウムが技術系職員会議の主催で2009年9月9日から11日の3日間、岩手県奥州市にて開催されました。

本年は生理学研究所から1名、分子科学研究所から2名、高エネルギー加速器研究機構から2名、上海天文台から1名、東京大学木曽観測所から1名、京都大学飛騨天文台から1名など、講演28名、聴講12名、合わせて40名の参加がありました。今年度は台外からの参加者が多く、分野を超えた、技術共有の場を提供できたと思います。

シンポジウムは、水沢キャンパス内に2008年4月にオープンした奥州宇宙遊学館(奥州市に譲渡した旧緯度観測所本館)を会場として行われました。講演時間を25分(発表22分、質疑3分)として、発表時間を十分に取ったため内容の濃い発表がなされ、質疑時間にもより踏み込んだ活発な議論や意見交換が行われていました。

一般講演のほかに、佐々木晶RISE月探査プロジェクト長による「月探査機かぐやの成果」と題した特別講演や、特別企画として各機関における「法人化後の技術系職員に関する現状や今後」についても発表されました。また、エクスカーションでは、2008年8月にリニューアルした木村記念館のほか、VERA20メートル電波望遠鏡や、江刺地球潮汐観測施設の見学などを行い、水沢や天文台の取り組みについて技術以外の部分もご理解いただけたと思います。

新型インフルエンザで開催が危ぶまれる中、ご尽力下さった皆様のお陰で無事に開催することができました。 ありがとうございました。

「国立天文台ニュ-ス No.198より転載」<技術系職員会議 世話人 清水上 誠>

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