地球最接近のリニア彗星(209P/LINEAR)を捉える

 石垣島天文台では、5月29日(木)16時過ぎ(日本時間)に、地球に最接近(0.055天文単位、約830万km)した、リニア彗星(209P/LINEAR)を、その夜の20時半すぎから撮影することができましたので、その画像を公開します。

このリニア彗星は、遠日点(太陽から最も離れる位置)が、木星軌道の内側にあり、周期が5.1年と短い彗星です。5月6日に近日点(太陽に最も近づく位置)を通過しました。その後、24日の未明には、彗星が通過した後の軌道近くに地球が差しかかるため、この彗星が放出した塵による大きな流星群(きりん座流星群)が起きるのではと予想されていましたが、石垣島でも確認できず、大きな流星群の報告はありませんでした。

 29日の夜、石垣島は薄曇りで高湿度という天体観測には厳しい条件でしたが、カラス座、コップ座の西側にあったリニア彗星を、むりかぶし望遠鏡を使って、30分ほどの観測をすることができました。明るさは、11等で、肉眼で見ることはできません。

6月1日夜にも、撮影ができましたが、今後は高度が低くなるため、しばらくは観測できません。

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<撮影データ>
2014年 5月29日, 21時05分 [JST]
口径105cm経緯台式反射望遠鏡(カセグレン焦点, F/6.5, f=6825mm)
3色同時撮像カメラ(MITSuME、冷却CCD3台, 波長: I-band, R-band, g'-band)
露出時間:全てのバンドで30秒×40フレーム
カラー合成画像(R:G:B → I:R:g'), 画像範囲:7.2x9.6分角
撮影、画像処理:花山秀和
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2014年 6月1日, 21時24分 [JST]
口径105cm経緯台式反射望遠鏡(カセグレン焦点, F/6.5, f=6825mm)
3色同時撮像カメラ(冷却CCD3台, 波長: I-band, R-band, g'-band)
露出時間:全てのバンドで30秒×58フレーム
カラー合成画像(R:G:B → I:R:g'), 画像範囲:7.2x9.6分角
撮影、画像処理:花山秀和
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