カタリナ彗星(C/2013 US10, Catalina ) を撮影

石垣島天文台では、12月20日早朝に、カタリナ彗星(C/2013 US10)を撮影しました。撮影された画像からは、ダストジェットと思われる現象が捉えられていていて、引き続きの観測が期待されています。

 現在は明け方前の東の空にあり、明るさは6等台で、双眼鏡を使うとみられます。12月末には、木星の東に輝くアルクトゥールスに近づいてゆき、北の空に移動します。来年の2月上旬まで観察できそうです。

 石垣島は、12月に入り天候に恵まれませんでしたが、12月20日の未明にようやく撮影することができました。丸く明るく輝く広がりは、コマと呼ばれる彗星の頭部です。そこから南側(下方)へ幅広くダストの尾(黄色)が伸び、また右方向へはイオンの尾(緑色)が、何本かに分かれて伸びているようすが捉えられています。

カタリナ彗星(C/2013 US10)は、2013年10月31日に、米国アリゾナ大学のカタリナ・スカイ・サーベイによって、発見された彗星です。今年の11月15日(世界時)に近日点通過し、光度を増していて、来年2月上旬には4.5等星にまで明るくなることが予想されています。
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 特殊な画像処理(福島英雄さん)により、コマ中に核から放出された数本のダストのジェットが現れました。

 右少し上方向に伸びている直線状で青緑色のはイオンテイルで、下方向へ黄色の幅広い尾がダストテイルです。イオンテイルとは別に、核近傍から全方位にわたって放射状に6本ほどの少しカーブした1.5~2分角くらいの長さの構造がみられ、これらがダストジェットです。ダストジェットは、大変珍しい現象で、石垣島天文台では、引き続き観測を続けて成因を究明してゆく予定です。

 今年1月10日未明に撮影された画像からは、ダストジェットが、よりはっきりとみられます。


画像をクリックすると大きく見えます。

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 ヘッド画像(石垣島天文台撮影)の情報は、下記のとおりです。

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 カタリナ彗星 (C/2013 US10)
 2015年 12月20日, 5時35分 [JST]
 石垣島天文台 むりかぶし望遠鏡
 口径105cm経緯台式反射望遠鏡(カセグレン焦点, F/6.5, f=6825mm)
 3色同時撮像カメラ(冷却CCD3台, 波長: g'-band, Rc-band, Ic-band)
 露出時間:全てのバンドで60秒×76フレーム
 カラー合成画像(R:G:B → Ic:Rc:g'), 画像範囲:10.8x10.8分角
 撮影・画像処理:花山秀和(研究員)
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