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VERA小笠原局公開「スターアイランド18」


2019年2月8日から13日にかけて、VERA小笠原観測局での特別公開「スターアイランド18」のため、東京都小笠原村・父島に行ってきました。東京から南に約1000km、片道約24時間の船旅と3泊4日の父島滞在について、写真とともに振り返ってみたいと思います。

2月8日午前、三鷹と水沢からの国立天文台メンバー6人が竹芝桟橋から乗船したのは三代目の「おがさわら丸(通称おが丸)」です。先代おが丸より揺れず、しかもこの日は波がおだやかだったにもかかわらず船酔いしてしまった私は到着までのほとんどの時間を寝て過ごすことになりました。私が寝ている間、水沢VLBI観測所の砂田さんによる宇宙に関する特別講演が船内レストランで行われ、多くのお客さんが聞きに来られたようです。

2月9日午前、小笠原村父島の二見港に到着です(写真1)。現地の小笠原レオニド(株)の官谷さんご夫妻と合流、気分もよくお昼を食べてホテルに荷物を置いたらすぐにレンタカーでVERA小笠原観測局へ。明日からの公開に向けての準備です。この日の夜は天文データセンターの大石さんによる宇宙講演会が小笠原ビジターセンターで行われ、こちらにも多くのお客さんに来ていただきました。

2月10日、公開日当日です。RISEチームからは私が、ミニ講演会とポスターで、太陽系小天体と探査機はやぶさ2について紹介しました(写真2)。ミニ講演では、はやぶさ2に搭載されているレーザ高度計、これまでにわかった小惑星「リュウグウ」の姿、22日に迫ったタッチダウンの詳細についてお話しし、たくさんの方に質問していただき、とても充実した時間となりました。三鷹から持ってきたリュウグウ模型も人気で、多くの方に手にとっていただきました。「最新データを手でさわれるってすごい!」と言って喜んでいただけたことがとても印象に残りました。
ほか、20mの大きなパラボラアンテナを手元のコントローラーを使って好きな方向に動かす「アンテナぐるぐる回し」(写真3,4)、三鷹の特別公開でもおなじみの「記念写真シール」、これらは人気のコーナーで、リピーターの方も多くいらっしゃいました。
また、小笠原中学校科学部の生徒さんと先生方には朝からお手伝いにきていただきました。科学部の生徒さんが半年かけて準備してこられた理科実験コーナーも、年代問わず多くのお客さんに楽しんでもらえたようです。



時々小雨がぱらつくあいにくのお天気にもかかわらず、来場者数は2月開催としては過去最高の248人(来場記帳者数)となりました。砂田さんの船上講演のおかげでしょうか、特に例年より多くの観光客の方にご来場いただけました。

公開日の片付けの合間や出航までの時間は、水辺のサメやエイ(写真5)、明るいカノープスなど、小笠原の自然を堪能して過ごしました。夜もかるい羽織りもので十分な過ごしやすいお天気でしたが、このとき都心では雪が降っていたようですね。

2月12日午後、ついに島を離れます。乗船の列に並んでいたところ、ある女性から「22日、楽しみにしているわね〜!」と声をかけられ、ヤシとブーゲンビリアで作られた冠をいただきました。22日とは、はやぶさ2のタッチダウンの日です。私のミニ講演会を聞きにきてくださった方でしょうか、最後にそんなふうに声をかけていただいて本当にうれしかったです。
また、他のメンバーより早く小笠原入りし、父島、母島の小中学校で「ふれあい天文学」の講演をされた大石さんは、生徒さんたちの特別のお見送りを受けておられました。こうしてにぎやかに別れを惜しみつつ、ついに出航です。冠をかぶってお見送りにお応えし、私たちの小笠原滞在は終わりました(写真6)。その後、また島に戻って来られますようにとの願いを込めて冠は海へ投げ込みました。

2月13日午後、竹芝桟橋に到着、小笠原公開メンバーはここで解散です。今回とても心に残ったことは、公開日の後に、島内、船上、また東京に着いてからも来場された方々から声をかけていただいたことです。それなりに印象に残る活動ができたのかなと思い、時間をかけて準備をした甲斐があった小笠原公開となりました。

(文責:樋口有理可)