You are here水沢での研究生活、カザンでの研究生活 〜アレキサンダー・グセフ教授に聞く〜 (3)

水沢での研究生活、カザンでの研究生活 〜アレキサンダー・グセフ教授に聞く〜 (3)


第2回から続く)

(ロシアの研究、生活について)

Q. ロシアは伝統ある宇宙大国ですが、最近のロシアの宇宙開発の話題でグセフさんが注目されている事は何でしょうか?

 

A. 惑星探査に関していえば、周回衛星、着陸船、探査車から有人基地までを見据えた月探査、内惑星や外惑星の衛星探査のための大型のロケットの建設等です。また、ボストーチヌイ宇宙基地の建設、宇宙望遠鏡の開発、国際宇宙ステーションの建設、国際協力の枠組みの中でのロシアの航法システムGLONASSの展開等も興味深い話題です。

  

Q. 宇宙大国のロシア人の立場で、日本の宇宙開発や宇宙科学の規模や成果、世界の中での位置づけをどのように評価されていますか?

 

A. 日本の宇宙開発の成功は、本質的に、日本の経済発展、戦略的な目標の選択、主要な宇宙開発先進諸国との緊密な国際協力に依るところが大きいと思います。客観的に見て、日本の月探査機「かぐや」(2007年~2009年)が科学的に、組織的に、技術的に成功したことは、今後、宇宙大国との緊密な国際協力のもとで、月、火星の衛星(フォボスとダイモス)、金星、木星の月(エウロパやガニメデ)の探査を、ロボット技術を用いて詳細に行う上での基礎を作り出したと思います。

 

Q.カザンの生活や文化について良いところを紹介して下さい。

 

A. カザンは、人口約120万人の大都市です。モスクワ(人口約1,500万人)のように、大規模で歴史があり、多民族で、多宗教で、文化、科学、スポーツが活発で、学生が多く、娯楽も多く、夜間も賑わっています。アジアとイスラム教の文化も混じっているところや、大都市でありながら田舎の雰囲気が残っているところが特徴的です。人々はヨーロッパの言語を幅広く理解し、穏やかで、寛容で、日本のように年上の人を敬っています。

 

 

 

Q. カザン連邦大学(KFU)での研究生活は日本やモスクワと比べてどうですか?

 

A. 研究者の生活は日本とよく似ていると思います。KFUは、約4万4千人の学生、約6千人の教授、約3千人の研究者からなり、総合大学としてさまざまな科学の分野がある非常に大規模な大学で、学生の科学的興味が高いのが特徴です。

現在、ロシアとKFUは、著名な客員外国人科学者と協力して、世界の中でのKFUの格付けを向上させるためのプログラムを実施しています。我々はこのプログラムの下で、引き続き国立天文台の研究者との研究交流を続けていきたいと思っています。



 

(文責:花田、山本)