第3回目の意中の人は
松本尚子さん

理学部物理科学科へ

マダム

松本さんが天文学者を志したのはいつ頃ですか?

松本

研究しようと思ったのは、大学に入ってからです。子供の頃から宇宙に興味があったんですけど、とりあえず大学に入るまでは「大学で宇宙の勉強をすること」が自分にとってのゴールでした。

マダム

それで宇宙コースのある鹿児島大学へ進学したんですね。

松本

はい。それで授業を受けてみたら、宇宙はまだまだわからないことだらけ。それで自分も研究をやってみようと思いまして。

大学時代を振り返り中
大学時代を振り返り中
マダム

もともと物理系が好きだったんですか?

松本

物理はあんまり好きじゃない...(ボソッ)

マダム

んっ?理学部物理科学科..ですよね?

松本

好きじゃないけど、仕方ないから勉強したんです。そこに入らないと宇宙の事を学べないから(笑)。

好きじゃないけど、仕方なく...
好きじゃないけど、仕方なく...

VERAとの出会い

マダム

鹿児島大学に入学された時にはすでにVERAプロジェクトの観測がスタートしていましたよね。

松本

はい、ちょうど入学した頃にVERAのサイエンス観測が本格的に始まりました。私はVERAで研究にとりかかった感じです。VERAの観測データをもらって解析して調理してどう科学成果にするかっていう。鹿児島では光の望遠鏡でも観測してたんですけど、より科学的なおもしろさを感じたのは電波観測の方でした。

マダム

そこから電波天文学という方向性が決まったんですね。

松本

はい。大学に入って修士まで6年間ずっと鹿児島でVERAのそばにいて、2008年に総研大生としてVERAプロジェクトに来て、いまこうして研究をしています。

松本 尚子
氏名
松本 尚子 まつもと なおこ
出身地
滋賀県生まれ
紹介

国立天文台 水沢VLBI観測所のプロジェクト研究員としてVERAに携わり、本プロジェクトの目的である銀河系3次元立体構造の精密測定で、 主に銀河系の棒状構造に着目しています。
また、銀河系を構成する大質量星形成領域や 晩期型星の周辺構造の研究も行っています。
最近は日韓合同VLBI観測にも注力しています。