今後の展望

研究チームは、アルマ望遠鏡の高い解像度によって、回転円盤にある高温ガスとそこから噴き出すジェットにある高温ガスを切り分けることに成功しました。今後さらにアルマ望遠鏡の高解像度化、高感度化、より高い周波数帯の観測が実現されることによって、電波源Iのより詳しい性質やその進化のなぞに迫ることができると期待されます。廣田氏は、「中心で生まれている星の質量によって、その周りの円盤の性質が大きく異なるということも重要な情報です。重たい星の周りのガス円盤は約3000度以上という高温になっているため、惑星のもとになるダストは溶けてなくなっていると考えられます。そのような環境でも惑星が生まれるのか、生まれるとしたらどのような惑星が生まれるのかなど、星の重さや環境の違いによる惑星系形成の違いという研究にも興味が持たれます。」、と将来の抱負を語っています。