研究の概要 「日韓共同VLBI観測網本格運用開始 ― うお座WX星周囲に見られる一酸化珪素メーザーの 高画質2色撮像に成功 ―」

2011年から準備を進めてきた日韓共同VLBI観測網「KaVA」(KVN and VERA Array) を用いて、うお座WX星を取り巻くガスから放射される一酸化珪素(SiO)メーザーの複雑な形状を鮮明に撮影することに成功しました。韓国と日本が誇る最新鋭の電波望遠鏡群を組み合わせた世界トップレベルの性能を実現するこの観測システムは、この成果をもってその構築を完了したことになります。そして、今まで極めて困難だった天体電波の数年越しに及ぶ高画質連続撮像を可能としました。今後KaVAを用いて大規模な観測を展開し、太陽のような星々が大往生を遂げつつ次世代の星々を作る材料を宇宙にまき散らす仕組みの解明を目指します。