第17回 水沢VLBI観測所ユーザーズミーティング

2019年12月13日(金)、14日(土)の2日間にかけて、”第17回 水沢VLBI観測所ユーザーズミーティング”が国立天文台 水沢キャンパス内にある奥州宇宙遊学館の2Fセミナー室にて開催されました。今年度は水沢VLBI観測所(旧臨時緯度観測所)の開設から120周年にあたり、14日(土)の午後に催された120周年記念祝賀会に日程を合わせた形で開催されました。

ユーザーズミーティングでは、VERAKaVA(日韓合同VLBI)を中心とした水沢VLBI観測所で推進している共同利用観測に関する報告と、これらを用いた研究成果の発表が行われました。永山匠氏の発表では、「VERAプロジェクト観測結果の報告」と題して、2004年から始まったVERAによる『天の川の地図作り』の位置天文観測をまとめ、VERAプロジェクトとして合計で98天体の年周視差の計測を行ってきたことを報告しました。

ミーティングの2日目には、Square Kilometre Array(SKA)への参入を検討するSKA1検討グループの小林秀行氏・赤堀卓也氏・河野裕介氏から運用・科学・技術それぞれの観点から活動報告があり、SKAへの参入の仕方について、ユーザーからVLBIコミュニティとしての観点から意見を募り活発な議論が行われました。それに続く最後の議論のセッションでは、水沢VLBI観測所やVLBIコミュニティが今後の近い将来で取り組むべき科学テーマに重きを置いて議論が展開されました。議論は非常に白熱し、最終的にはプログラム終了時間から約30分延長しても議論が継続し、VLBIコミュニティの熱意と関心の高さが強く感じられました。



ユーザーズミーティング集合写真
ユーザーズミーティング集合写真


参考


文責 酒井大裕

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