本間さんの趣味はバイオリンとお聞きしていますが。
子供のころからバイオリンを続けていて、大学のサークルでオーケストラに入って、10年間はオケ三昧でした。今でも音楽は大好きです。
NAOJニュースに「私の本棚」という、自分が持っている本を切り口に研究者を紹介するコーナーがあって、そこで僕は楽譜を紹介してるんですよ。
※天文台ニュース 2008年4月1日号 No.177 (8ページ目) にて『ベートーヴェン交響曲集、ピアノソナタ集、弦楽四重奏曲集』を紹介
ベートーヴェンのピアノソナタ、それも後期の重い曲が好きとおっしゃってましたよね。28番以降の作品でしょうか。
そう。32番とか。
どんな時に聴くんですか?
精神安定剤が必要なとき(笑)
32番が精神安定剤になるって、どっ、どんな時なんですか?
悟りを開きたいとき(マジに)
ベートーヴェンのピアノソナタ最後の32番、2楽章しかない変わった曲ですけど、超越した何かを感じますよ。あの2楽章は、アリエッタって言って、ゆったりしたテーマを少しずつ変奏していくっていうベートーヴェンが得意とする世界なんですけど、それが...
...あの世界は...言葉が出ないですね。魂の奇跡です。 (しみじみ語り終える)
ベ..ベートーヴェン信者と断定させていただきます!!とくにお好きな作品は?
(遠い目)ベートーヴェンだったら何でも好きですね。交響曲でもいいですし、ピアノソナタ、弦楽四重奏... 晩年の曲がやっぱりいいですよね。『荘厳ミサ曲』とかね。(しみじみ)ご存知ですか。1時間半くらいある合唱付きの曲なんですけど...
...それで、一番有名な最後の第9交響曲『合唱付き』と『荘厳ミサ曲』の2つの版権を売ろうとしたとき、彼が言った値段が『荘厳ミサ曲』の方が高いんですよ。
自分が作った最後のシンフォニーよりも高く売りたかったっていうことは、自分の人生の中でベストな曲。『荘厳ミサ曲』は、ベートーヴェン自身が人生の最高傑作だと思ってた曲なんです!
詳しすぎるんですけど!『荘厳ミサ曲』よく聴くんですか?
車で通勤しながら聴きます。学生の頃は、音楽を聴くためだけの時間ってありましたけど、いまは無理ですね。CDを買って、それができたら究極の贅沢ですね。