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VERAの観測アレイと観測局観測装置日本のVLBIネットワーク施設公開連絡先

観測システム

観測装置

2ビーム回転架台/受信機/上部機器室

2ビーム回転架台には、2つの天体を同時に観測するために2台の受信機が搭載され、天体の日周運動を追尾するために、架台ごと回転します。また、さまざまな位置関係にある2天体を観測できるように、受信機はスチュアートプラットホーム上に載せられ、三次元的に動かすことが可能です。この機構により、VERAでは0.3度から2.2度までの離角を持つ2つの天体を同時に観測することができます。
このような2ビーム回転架台を搭載したアンテナは世界に例がなく、位相補償VLBIを目指すVERAシステムの心臓部であるといえます。

工場で仮組み試験中の2ビームプラットホーム

左の写真のような6本足構造による2ビーム駆動機構がアンテナの上部機器室に設置されています。
写真上部に見える白いプラットホームの上にはそれぞれ受信機が設置され、6本足を伸び縮みさせることでその位置を三次元的に動かすことが可能になります。



2ビームプラットホーム上の受信機

6本足に支えられた2ビームプラットフォームの上には、銀色の円錐ホーンがそれぞれ2個づつ設置されています。この円錐ホーンによってアンテナで集めた電波を受信機へと導きます。大きい方が22GHz帯、小さい方が43GHz帯用です。



VERAで使用される受信機のデュワー内

受信機のデュワー内部です。上の写真で見ると白いホーンの土台部分にあたります。
観測時はデュワー内は真空にして、さらにヘリウムガスを用いて絶対温度20K(摂氏-253度)程度まで冷却します(もちろんふたをするので観測時はデュワー内は見えません)。



S/X帯用ヘリカルアレイ給電部

S/X帯(2GHz/8GHz帯)の電波を受信する装置です(中央部がX帯、外側がS帯)。
円盤の上に並べられた渦巻きによって開口面が合成され、円盤と同じ大きさの円錐ホーンと同様の働きを持ちます。
主に、観測局位置を測定する測地観測で使用されます。



局部発振器

局部発振器は、周波数が正確に決まった電気信号を生成します。この信号を天体からの電波と混ぜ合わせることで、処理しやすい低い周波数の信号に変換することができます。



サンプラーと光伝送装置

VERAでは2Gbit毎秒の速度で天体からの信号をデジタル化します。このデジタル化処理を行うのがサンプラーです(写真上の黒い筐体)。
サンプリング速度が大きいほど情報量が増えるので、結果的に高感度の観測が可能になります。
デジタル化されたデータは光伝送装置(写真下)から光ファイバーを経て、観測棟へと伝送されます。



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