国立天文台VERA入来局などによる
       「八重山高原星物語」に、1400人

 

 8月9日(土)、国立天文台VERA入来観測局、鹿児島大学理学部、入来町などに
よる「八重山高原星物語2003」が開催されました。この催しは、国立天文台の
提唱する「伝統的七夕」に合わせ、入来観測局と鹿大の1m光赤外線望遠鏡、入
来牧場の施設公開、星空観望会を行い、また地元のみなさんが八重山高原で一
日を楽しくすごすための企画が盛り込まれたイベントです。
 朝10時からの施設公開には、親子連れなどが続々と訪れ、記念品を受け取り、
観測室で説明を聞いたり、質問をしたりしていました。また、電波望遠鏡の上
部機器室まで登る企画は好評で、長い時間自分の順番を待ちながら、天文談議
に花を咲かす方もいました。

    望遠鏡周辺

  写真1:電波と光の二つの望遠鏡の周りや、科学実験ブース(テント)
      には、大人も子供も集まって人だかりが絶えませんでした。

 今年は、天文学会と天文財団の天文グッズ販売をおこないましたが、これも
好評で予想以上の利上げがあったようです。鹿大生による「楽しい科学実験」
は、今年も材料がなくなるなど、親子で賑わっていました。
 また、この地域の川内川流域の自然愛好者団体「生き物クラブ」と初めて協
力し、「天の川から川内川へ」というコーナーを設け、川内川に生息するカニ
や魚などの生き物の展示が行われました。この自然と宇宙の組み合わせも好評
でした。

    舞台

  写真2:夕方には、よさこいソーラン節の踊りまで飛び出し、高原は
      夏祭りの雰囲気に。

 夕方からは、イベントの開会式のあと、歌や人形劇、子供劇場、踊り、天文
クイズなどが舞台で行われ、”高原の夏祭り”といった雰囲気になっていまし
た。星がみえはじめた夜7時からは、星空観望会が始まり、月を見た後は、昇
り始めた火星に望遠鏡が向けられ、「6万年ぶりの大接近」を一目見ようと見
学者の列ができていました。

    観望会

  写真3:やはり、メインは星空観望会です。火星が見え始めると望遠
      鏡には人の列が。

 参加者数は、昨年の倍近くの1400名で、地元の関係者にも「この企画は2年
目にして、入来町の年中行事となってしまったようだ」と、大変よろこんでい
ただきました。
 ご協力を頂いた、入来町、鹿児島大学、国立天文台の管理部、広報普及室の
関係者のみなさんに心よりお礼を申し上げます。

     「国立天文台ニュ−ス No.124より転載」<VERA推進室 宮地竹史>