水沢地区特別公開・星空観望会開催

 

 水沢地区の特別公開はこれまで6月第2土曜日に開催したことが多かったので
すが、今年度は9月に開催しました。変更した理由は、6月は学校の体育の行事
と重なり中高校生の参加が少なく、中高校生にも多く来てほしいという期待か
らと、もう一つは、星空観望会を同時に行うために6月では暗くなるのが遅す
ぎるからです。観望会を同じ日に行うのは水沢としては初めての試みで、関係
者は期待と不安でその日を迎えました。
 昼間の特別公開では講演会、各種展示、体験コーナーの他に、新しい試みと
して身近な科学の話題を15分程度でわかりやすく解説する「おもしろ科学講座」
を午後に行いました。
 講演会はスマトラ沖地震によって引き起こされた地球の振動をテーマとした
「震える地球」(天文台・佐藤忠弘教授)、アインシュタイン生誕100年を記念
した「アインシュタインの相対論」(東北大・二間瀬教授)と時宣を得た題目が
並び盛況でした。
 午後のおもしろ科学講座も幅広い範囲の興味深い話が好評でした。その他の
企画では、VERA20mアンテナツアー、真空の実験、ペットボトルロケットを飛
ばそう、ブラックホールの実験等、自ら体験できるものに人気が集まりました。

   アンテナ・ツアーのひとこま

           アンテナ・ツアーのひとこま

   「ペットボトル・ロケットを飛ばそう」

「ペットボトル・ロケットを飛ばそう」イベントでは、こどもたちが大興奮

 星空観望会は開始前のにわか雨で参加者は少ないだろうと予想しましたが、
それでも月や明るい星が雲の間から少しでも姿を表すと、それに合わせるよう
に入場者が増え、期待の強さを感じさせられました。結局は願いは通じません
でしたが、亀谷、松本両氏による星や月の話と美しい映像を楽しんでくれまし
た。
 天候がはっきりしなかったこともありましたが、入場者数が例年より少なか
ったことは今回の反省点です。宣伝が足りないというのは多くの方々から指摘
されました。それでも多くの方々から「楽しかった」とか「来て良かった」と
いう声を聞くと、来年もまた楽しい物にしなければという気持ちになります。
           <花田英夫>「国立天文台ニュ−ス No.149より転載」