1997年施設公開

 

 水沢観測センター施設公開は6月14日(土)、午前10時から午後4時まで行われま
した。旧本館講堂では講演会、本館1階ロビーではポスター展示・ビデオ上映・ク
イズ・質問コーナー、そして各施設及びその周辺では担当グループの方々の創意工
夫による企画を準備しました。

<講演会>
 「探査機で月を測る」 河野宣之教授
<実演&体験>
・ドップラー効果を体験しよう
・あそこまで何m? 君もレーザではかってみよう
・黒点を観測しよう
・10m電波望遠鏡風船割り
・電波星からの受信データが見れるよ
・パラボラアンテナの原理を説明
・中華鍋でBS衛星放送を受信できるぞ
・三角測量で距離をはかろう
・インターネットサーフィンを楽しもう
・インターネット電話を体験しよう
・自分の天体写真付き名刺を作ってみよう
・宇宙関係ビデオ上映
・プチロケットを飛ばそう


      Photo 1

               講演会の風景

 講演会は河野さんにお願いし、サブタイトル「大型月探査機2003年打ち上げに向
け研究開始」としてRISE(測月VLBI)計画を紹介していただきました。遠くは関東
地方から来台した約60名の聴衆は河野さんの気迫のこもった計画紹介に魅了され、
宇宙プロジェクトに夢膨らませていました。
 本年度は、本館4階と屋上を新たに実演場所として公開し、レーザー測距や黒点
観測を行いました。本館4階の天体望遠鏡ドーム内には、RISEグループが総力を結
集して大型の月の模型を製作しました。月面周回衛星の模型を周回させ、音を出し
てドップラー効果を体験してもらおうという試みです。試算では0.6%の変化となり
ますが、音が変わったと感じた子供や全然変わらないよという子供達それぞれだっ
たようです。実際に月面周回を模したドップラー効果を体験できて好評だったよう
です。


      photo 2

           「月面周回衛星模型」の風景

 計算機室では天体写真付き名刺製作が子供達に大人気で、待ち時間30分となり、
担当の金子さん、酒井さんは汗だくになりながらの入力となりました。
 プチロケットは発泡入浴剤と水を利用して空きフィルムケースを飛ばし、太陽系
に見立てた敷地内の到達距離を競ったのですが、世話役の横山さん、亀谷さんは入
浴剤にまみれていました。子供達には大人気でした。
 本館ロビーでのポスター展示では、ビデオによるTOPEX/POSEIDON世界潮汐変動計
算結果表示やJAVAによる水蒸気量変動アニメーションなど、従来にない計算機数値
計算結果のビデオ映像放映が行われ、来台者が多数見入っていました。担当した学
生さん達はかなり時間をかけて準備していたようでした。

 当日は天気も良く、来台者数は600名となりました。来台者の中から、遠路水沢
まで来て十分楽しませて頂きましたとの声があったそうです。知恵と労力を注がれ
た関係者の皆さん、ご苦労様でした。<佐藤克久>