「保守管理」の仕事とは?

「保守管理」の仕事とは?

マダム

水沢VLBI観測所・特定技術職員の高橋 賢さんです。例年にない「アクリル板」が真ん中にありますが、コロナ禍による対応ですのでご容赦ください。はじめに高橋さんの仕事についてお聞きしたいのですが。

高橋

私の仕事は、VERAの観測に必要な計算機、ネットワークインフラ、ファイルサーバなど、ITインフラ全般の運用保守管理をしています。決して表舞台には出ませんが、縁の下の力持ちといったところでしょうか。他にもスパコン「アテルイⅡ」の運用保守サポート、この「VERAに夢中!」のコンテンツが掲載されているウェブサーバの運用保守管理も担当しています。

マダム

お世話になっております! ところで、運用保守管理とはどんな仕事なのでしょう? 観測用の計算機を例に教えてください。

高橋

ここに8台ある箱が水沢局の観測システム用の計算機です。箱の中身はCPU、メモリ、ハードディスクなどが入ったコンピューターで、VERAの各局(水沢・入来・小笠原・石垣島)に同じものがあります。これらが電波の信号を処理する装置類と繋がっていて、受信した電波信号を画面に表示させたり、観測の開始・終了などの制御をしています。

マダム

1局につき8台×4局、全部で32台を使って観測しているのですね。もし、1台でも止まってしまったら?

高橋

その局の観測データが使えなくなります。もし水沢で1台壊れたら、水沢局の観測データが全部ダメになってしまう。そうならないように、定期的にメンテナンスをしています。夏のメンテナンス期間にはカバーを開けて中に溜まったホコリの掃除や、電池交換などの作業をみんなで協力して行います。

マダム

いいですね、みんなで手分けして。でも箱の中を見ただけで不良があるかわかるんですか?

高橋

ホコリ以外は見てもわからないですよね(笑)。そこは専用のツールを使ってハードディスクやメモリに不良がないかをきちんとチェックして、アンテナが安定運用できるようにがんばっています。

記事公開日: 2020年10月13日