情報セキュリティは社会的な課題でもありますね。
そうですね。多くの公的機関や企業がサイバー攻撃を受けているなか、国立天文台も例外ではありません。天文台のサーバも攻撃にさらされています。ウェブサーバは世間一般に公開されているので、逆にいえば世間一般から攻撃できるわけです。もちろん、そのための対策はしていますし、アクセス記録も監視しています。
国立天文台として、しっかり対策をしているということですね。
はい。国立天文台の本部に情報セキュリティ室が設置されています。私も各プロジェクトにいるセキュリティ担当の一人として、連携しながら対応しています。
セキュリティ担当の一人として何か思うところがありますか。
技術的なセキュリティ対応はごく限られた一部の人にしかできません。だからこそ、情報機器を使う誰もがセキュリティを当たり前に意識するようになればいいと思います。例えば、パソコンには必ずセキュリティソフトを入れる、たまにはチェックする、というような日々の積み重ねが全体のセキュリティ対策につながってくると思うので。
技術的なガードだけでなく、機器を使う人の意識も重要ということですね。
はい。今までの私は技術的な対応だけでしたが、これからは、情報セキュリティの考え方を伝えていく活動をするのも大事なのかなと思って、活動のやり方を考えているところです。