人見知りで内気な少女時代

人見知りで内気な少女時代

マダム

子どもの頃から本を読むのが好きだったんですか?

キム

ほとんど外に行かないで家で本を読んでいる感じでした。今も人見知りなんですけど、子どもの頃はもっと人見知りで。

マダム

学校では?

キム

学校でも静かで、休み時間は本を読んでいました。あまりに人見知りすぎて、クラス替え初日は誰とも何にもしゃべらないで、そのまま帰ることがよくありました。

マダム

飲み会では場を盛り上げ、社交的な印象を受けましたが、こうやって話していると、じつは静かで奥ゆかしい一面がむしろキムさんの本質なんだなと感じます。

キム

元々はおとなしいかもしれないです。でも日本でやっていける自信がついたことで活動的になりました。やりたいことは積極的にやってみよう、と思うようになって自分が変われたと思います。

職場仲間との飲み会で
職場仲間との飲み会で

天文学者に至る道のり

マダム

宇宙に興味を持ったのはいつごろですか?

キム

小学校に入るよりも前です。字が読めるくらいのころには、宇宙に興味を持っていました。星がどうやって生まれるのか、宇宙はどうできたのか、といった理論的なことが好きで、百科事典の宇宙のページを何度も読んでいました。美術や生物も好きで、将来は生物か宇宙のどちらかに進みたいと思っていたんです。でも私は血を見るのが苦手で…生物は解剖をするかもしれないと思って、宇宙に決めました!

マダム

星を見るというより、宇宙論のほうに興味があったんですね。

キム

そうですね。学部の卒業論文は観測的宇宙論に関する内容だったんですけど、でも何かこれ難しいって思って…物理は苦手です(苦笑)。

マダム

いいんです(笑)。過去のインタビューでも「物理はあんまり好きじゃない」「英語が大嫌い」「化学が嫌い」など、研究者の皆さんからいろんな発言が飛び出しました。もはや驚きません。