火山学者になるはずが…

火山学者になるはずが…

マダム

寺家さんは子供のころから、天文学がお好きだったんでしょうか?

寺家

いえ(笑)。もともとは火山学がやりたくて、鹿児島大学では火山学の専攻でした。VLBIをやって、GPSを使って桜島のマグマの動きを調べようと考えていたんです。ところがVLBIを担当しているうちに、いつのまにか…。

マダム

いつのまにかVLBIの専門に。

世界トップの性能を出し続けたい

マダム

世界トップの精度良いデータを、いままさに出していらっしゃるのでは?

寺家

はい、いまのところは。ただこれからVGOSというすごいのが出てきて抜かれそうなので、がんばって、こんどは少しちがった方向でやろうと思っています。

マダム

すでに新しい世界トップ構想があるんですね?

寺家

そうですね。たとえば高感度 VLBI 観測システムのOCTAVEシリーズを使って、もっと広帯域とか、別の周波数でできればと。いま出すデータが世界トップクラスで、そこからどんな面白いことを発見できるか、その可能性が広がるかを考えるだけで、けっこうそれはおもしろいと思っています。

マダム

そのおもしろいことはVERAでできるのでしょうか?

寺家

はい、できますね。

マダム

寺家さんにとってVERAとは何でしょう。

寺家

いままで自分がやってきた結果であり、自分の研究的な欲求を満たしてくれるものです。研究に対しては、たぶんなかなか満足はできないと思いますけど(笑)。あとは国立極地研究所が次の世代のVLBIを考えていますから、天文台から誰かピチピチした若手を送り込みたいです(笑)。

マダム

VLBIを志すピチピチのみなさん、ぜひチャレンジしてみてくださいね!寺家さん、ありがとうございました。