研究ハイライト
成果報告
大質量星形成領域 Cep-A の電波源 HW3d に付随する水メーザー双極流を発見
鹿児島大学のJames O. Chibueze氏を中心とした研究グループと、国立天文台のVERAグループが行った観測により、大質量星形成領域 Cep-A にある電波源 HW3d に付随する水メーザー双極流が発見されました。
Cep-A は、地球から約700pc(=2230光年)の距離にある大質量星形成領域です。
今回の観測により、Cep-A に存在する電波源のうち HW3d という領域において、初めて水メーザーの相対固有運動を測定し、双極流を発見しました。
双極流の大きさは約280天文単位(*1)で、膨張速度は21 km/sと測定され、この双極流は誕生からまだ100年以内の若いものであることがわかりました。
この結果は、HW3d という領域でも若い星が誕生していることを示唆しており、若い原始星の性質や活動の解明に役立つと期待されます。
*1:1天文単位=地球と太陽との平均距離。約1億5千万km。
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関連論文
- James O. Chibueze, 2012, AJ, 748, 146, A HIGHLY COLLIMATED WATER MASER BIPOLAR OUTFLOW IN THE CEPHEUS A HW3d MASSIVE YOUNG STELLAR OBJECT