RISEについて

地球の形状・重力・回転やその時間変化を研究する学問を測地学 (geodesy) といいます。国立天文台水沢では、前身である緯度観測所の時代から測地学の研究が精力的に行われてきました。そこで培った測地学的な研究手法を月と惑星に応用したものが惑星測地学 (planetary geodesy) です。

RISE (Research in selenodesy) グループは、JAXA や大学と協力し、月周回衛星「かぐや」  (SELENE) ミッションにおいて、月の地形と重力場を詳細に調べる機器を開発・運用し、研究成果をあげました。2009 年に「かぐや」の運用が終了した後は、そのデータ解析を継続すると共に、はやぶさ2 (小惑星探査ミッション) 、JUICE (木星系探査ミッション) 、 MMX (火星衛星探査ミッション) において科学観測提案を行ったり、関連機器の検討を進めたりしています。

2019年4月に組織名がRISE月惑星探査検討室 から  RISE 月惑星探査プロジェクト に変更になりました。RISE(Research of Interior Structure and Evolution of solar system bodies) の表記は同じですが、日本の惑星科学を推進して行くために月惑星探査ミッションに積極的に貢献しつつ、月や惑星・小惑星の内部構造と進化の解明を目標として研究に邁進していきます。