Z項の部屋
Z項をくわしく調べるために使われたさまざまな観測機器を展示しています。木村によって眼視天頂儀一台で始まった緯度変化観測は、Z項の正体を解き明かすため、次々と新しい観測手段を取り入れていきました。
- この部屋の見どころ
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- 浮遊天頂儀
口径17.8cm、焦点距離179cmの大きな天頂儀で、水銀に望遠鏡を浮かべて星の位置を撮影して緯度変化を測っていました。この天頂儀は、1939年に設置されたものです。
Z項をくわしく調べるために使われたさまざまな観測機器を展示しています。木村によって眼視天頂儀一台で始まった緯度変化観測は、Z項の正体を解き明かすため、次々と新しい観測手段を取り入れていきました。
口径17.8cm、焦点距離179cmの大きな天頂儀で、水銀に望遠鏡を浮かべて星の位置を撮影して緯度変化を測っていました。この天頂儀は、1939年に設置されたものです。
木村榮の所持品や書、卒業証書、木村の肉声の再生など、木村の人となりを偲ばせるものを展示しています。
展示しているふたつの書は、書の達人であった木村が数え年4歳のときと8歳のときに書いたものです。
また「木村の肉声」は、昭和16年に録音されたもので、「科学する心」というタイトルで木村自身が話をしています。子どもたちに好奇心を持ち続けることの大切さを説いています。
緯度観測と水沢緯度観測所の歴史をたどるコーナーです。年表と、観測所周囲の航空写真、そして緯度観測の祖である二人の科学者、キュストナーとチャンドラーの肖像写真を展示しています。
キュストナーはドイツの天文学者で、はじめて緯度が変化していることを発見しました。チャンドラーはアメリカの天文学者で、緯度が 427日の周期で変化していることをつきとめました。
木村榮所長時代の観測室を再現しています。実際に観測に使用されていた眼視天頂儀、ふたつの観測椅子、そして現在の観測天文学でも欠かせない恒星時を表示する当時の時計を展示しています。
木村が実際に観測で使用し、Z項の発見につながりました。この眼視天頂儀一号機は水沢で大いに活躍した後、更に1930年にオーストラリアのアデレード天文台に貸し出され、南半球の緯度観測に貢献しています。
NHK 総合テレビ「歴史秘話ヒストリア」いつだって天文ゴールドイヤー!~星々と日本人 はるかな物語~ (2012年9月12日放送) にて、木村榮の活躍が紹介されました。番組ホームページはこちら。
木村榮記念館WEBサイトを開設しました。
木村榮が所長を務めた当時の所長室を再現しています。木村が当時使用していた机や椅子や文具等の他、木村が受賞した数々の賞や木村の肖像画を展示しています。
木村榮は、1911年第一回恩賜賞の受賞者であり、1936年に英国王立天文学会ゴールドメダルを日本人として初めて受賞し、さらに1937年第一回文化勲章を受章しています。恩賜賞は、日本学士院が学術上特に優れた研究業績に対して授与する賞です。文化勲章は、科学技術や芸術などの文化の発展や向上にめざましい功績のある者に授与される勲章です。
英国天文学会ゴールドメダル賞記
© 2013 Kimura Hisashi Memorial Museum, National Astronomical Observatory of Japan.