江刺施設は、地球潮汐(ちきゅうちょうせき)の観測施設として設置され、1979年6月から観測が続けられています。地球潮汐とは、地球が月と太陽の引力を受けて周期的に約30cm変形する現象です。地球潮汐の観測は、延長250mの坑道内に設けられた石英管ひずみ計や水管傾斜計が用いられています。ひずみ計では、地面の伸び縮みを10mにつき0.01μm(10-9ひずみ)の変化まで観測しています。観測からは、地球の硬さを調べたり、章動(しょうどう)現象と関係する流体核共鳴現象をとらえています。観測データは地殻変動の観測としても使われています。施設内には、国際重力基準点も設けられています。
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