「いわて銀河フェスタ2009(水沢地区特別公開)」報告

昨年4月に奥州市の「奥州宇宙遊学館」がオープンしたことをきっかけに、宇宙関連の夏のイベントとして、8月8日(土)に国立天文台水沢地区を会場にして「いわて銀河フェスタ2009」が開催されました。これは昨年度と同様に、国立天文台水沢地区と奥州宇宙遊学館(奥州市、NPO法人イーハトーブ宇宙実践センター)との両者が共同で開催したものです。国立天文台水沢地区の特別公開は、このイベントの昼の部の一部として開催されています。また銀河フェスタ全体は、世界天文年2009日本委員会の公認行事になっており、「ガリレオから400年、銀河から未来の子供たちへ」というテーマを掲げました。

国立天文台が担当した水沢地区の特別公開としては、電波望遠鏡の上部機器室まで登ることのできるVERAアンテナツアー、月探査衛星「かぐや」の成果を紹介するRISEの研究紹介、木村記念館案内、クイズラリーなどを行いました。また、奥州宇宙遊学館内を会場として、おもしろ講演会と題したものを2件と小林秀行水沢VLBI観測所長による特別講演会「ガリレオが見た不思議の宇宙」を行いました。

奥州宇宙遊学館側では、4次元シアターなどの通常展示が無料で公開されたほか、太陽観察や「科学の不思議」実験とミニ講演、親子ワークショップ(これには高校生のボランティアに協力いただきました)、銀河フェスタセレモニー、七夕ミニコンサートなど多数の行事を担当いただきました。

来場者数ですが、銀河フェスタセレモニーや星空観察会など、夜の部の行事を含めて約1800名に達しました。この数は、耐震改修工事中で規模を縮小していた昨年度と比べて2倍近いものであり、開場の10時から星空観察会が終了する21時まで、会場は終始多数の来場者でにぎわいました。今後、主催・共催団体とともに運営面の強化を図り、銀河フェスタを地元奥州市の夏の名物イベントとして発展させていきたいものです。

銀河フェスタ開催にあたり、地元地区の自治振興会、宇宙少年団水沢Z分団、地元の天文同好会、観光協会など多数の方に協力いただきました。深くお礼申し上げます。

「国立天文台ニュ-ス No.196より転載」<水沢VLBI観測所 田村 良明>

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