「宇宙桜」を植樹:VERA観測局の地元で

「宇宙桜」が、VERA観測局のある地元で、植樹されています。

3月9日には、石垣島局のある石垣市の市立名蔵小中学校で、3月23日には、水沢VLBI観測所の構内の木村栄記念館前で、3月21日には、薩摩川内市の入来小学校で植樹が行われました。

宇宙桜は、高知県仁淀川町にある樹齢500年の桜(樹高21m、根元廻り6m、高知県の天然記念物指定桜の古木、学名はウバヒガンで、つぼみの形がひょうたんに似ていることから「ひょうたん桜」と親しまれている)の種を、地元の子供たちが200粒集め、国際宇宙ステーションに届け、8カ月以上宇宙に滞在し、地球を4100周して戻ってきた種から育った桜です。

桜の種が宇宙へ飛び立ったのは、2008年11月15日で、その後2009年3月16日に、日本人として初めて国際宇宙ステーションの日本の実験棟「きぼう」の乗り込んだ宇宙飛行士・若田光一さんとともに、2009年7月31日に地上に戻ってきました。
仁淀川町には、170粒が返されて、大事に育てたところ、4本が発芽しました。これを育て、接ぎ木などして、今年までに50本が1m以上の苗に育ちました。 2月25日、仁淀川町では育った宇宙桜を古木のそばに植樹するとともに、東日本大震災の被災地気仙沼市などのほか、高知県とゆかりのある町に贈ることにしました。

この話を聞いた水沢VLBI観測所の高知県出身の職員が、VERA10周年の記念の年でもあり、VERA観測局のある自治体へ贈ることを仁淀川町に提案していましたが、このほど希望がかなえられ、今回の植樹となりました。

仁淀川町(高知県)には、高知工業高等専門学校吾川木星電波観測所があり、電波天文学にも関わりのある町です。

なお、小笠原局のある小笠原村は、「世界自然遺産に指定されたこともあり、外来種の持ち込みは遠慮したい」とのことで、辞退されています。

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