ひらめき☆ときめきサイエンス「美ら星研究体験隊」 高校生による新しい電波星(水メーザー天体)の発見について


発表日時 2019年8月2日(金)
     15:00~16:00
発表場所 沖縄県立石垣青少年の家
発表者  美ら星研究体験隊
     (ちゅらぼしけんきゅうたいけんたい)
     VERA班一同

概要
2019年7月31日から8月2日まで、国立天文台のVERA石垣島観測局にある口径20m電波望遠鏡と石垣島天文台にある可視光帯の口径105 cmむりかぶし望遠鏡を用いた高校生による天文学研究体験「美ら星研究体験隊」が開催されました。本企画は2005年度から開催され、今年度で14回目(2006年のみ開催されませんでした)となります。本年度は、石垣島、沖縄本島に加えて、東京都、広島県、熊本県からの高校生計19名が、むりかぶし(10名)による可視光観測1班とVERA(9名)による電波観測2班に分かれ、2泊3日の天文学研究を体験しました。このうち、VERAによる観測を行なった班は、やぎ座の方向から過去に検出報告がない新しい電波星(水メーザーと呼ばれる、星周囲にある水分子を含む高温ガスからの強い電波が放射される天体)「やぎ座RR星」を発見しました。美ら星研究体験隊での新しい電波星の発見は2015年度以来で、通算8天体目になりました。本企画でのやぎ座RR星における水メーザーの新発見は、今後のVERAなどを用いたやぎ座RR星の精密な電波観測を通して、天の川銀河の構造や星の一生について理解を深め、天文学の発展に貢献することが可能になるという意義があります。


本企画で発見されたやぎ座RR星の位置(赤矢印)

本企画で発見されたやぎ座RR星から検出された電波の信号


なお、美ら星研究体験隊は2013年度から日本学術振興会の委託事業「ひらめき☆ときめきサイエンス」として開催されております (共催: 国立天文台水沢VLBI観測所・日本学術振興会、後援: 沖縄県立石垣青少年の家・NPO法人八重山星の会・八重山地区県立学校校長会)。




文責:廣田朋也

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